●測定内容 セミの鳴き声が朝からうるさい。 セミの鳴き声を外部音として、雨戸シャッター、サッシ(ペアガラス)、 カーテンなどでどの位低減するのか測定してみた。 ●使用機器 精密騒音計(リオン:NA-28) データレコーダ(リオン:DA-20) 分析ソフト(リオン:DA-20PA1) ●測定環境・測定イメージ 測定環境は、イメージに示すように事務所近傍にセミの木団地があり、 とにかくうるさい。 事務所屋外に騒音レベル計を設置し、事務所内にも騒音レベル計を設置 した。 ○測定イメージ ●測定結果 ○騒音レベルの推移と大きさ
建築物の遮音性能基準と設計指針[第二版]日本建築学会 *2:通常の会話ができる距離 会話に及ぼす影響[ISOTR3352] 1.事務所屋外の騒音レベル(78dB) 屋外では、通常の会話が出来ないほどセミの声がうるさい。 2.事務所の中に入れば室内騒音レベル(71dB)[サッシ全開] 事務所の中では、13cmの距離で会話ができそう。 3.事務所の雨戸シャッターのみ閉じた時の室内騒音レベル(56dB) 事務所の中では、75cmの距離(隣の席間か)で会話が出来そう。 オープン事務所では、騒音レベル等級は3級外となり、 遮音性能上やや劣るにも達せず。 4.更にペアガラスのサッシを閉じた時の室内騒音レベル(43dB) 事務所の中では、2.3mの距離で会話が出来そうなので、 事務作業はできそう。 オープン事務所では、騒音レベル等級2級であり、遮音性能上標準的 であるとされる。 5.更に厚手のカーテンを閉じた時の室内騒音レベル(41dB) 事務所の中では、4.2mの距離で会話が出来そう。 オープン事務所では、騒音レベル等級1級であり、遮音性能上優れて いるとされる。 ○セミの声の遮音量グラフ 〇 1/1オクターブバンド周波数分析 窓を全開とした室内でも125Hz〜8kHzで5〜8dBの低下があった。 雨戸シャッターのみ閉じると、人の聴感が良い1kHz〜4kHzの周波数で 15〜25dBの低下があり、セミの声のやかましさがましになる。 ペアガラス(サッシ)を更に閉めると、1kHz〜8kHzの周波数の音が 低下し、明らかに静かになる。 その上に、厚手のカーテンを閉めると、 気持ち静かになる。 雨戸シャッター、ペアサッシ、厚手のカーテンを閉めるとグラフのように 最大の遮音効果があり、セミの声は事務所に入ってこないが、事務所の 閉そく感や電気代が高くつくので困る。 |
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